硝子の靡風雑感

色々書いてます。書いていて自分のボキャブラリの無さを悔やむ

-01.RETRIEVE
ヘッドフォンで聴いてたから最初のSEにびっくりした。
曲はいつもの高瀬節。暗めの歌詞にしっかりマッチしていてイイネ。

  • 02.Wing my Way

初出「ファーランドシンフォニー」(TGL)主題歌。
全年齢だからってゲームからこのアルバムに入るとはねえw
いちおうRETRIEVEと繋がってるのかな?「再び飛び立つ日まで」という歌詞があるので。
曲は原曲、Disintegration版とも違うアレンジで、その2つの中間みたいな感じ、と思われ。
原曲ほどすっきりしてるわけじゃなく、Disintegration版ほどうるさくなく。

  • 03.覚えてていいよ

ほぼシングルから変化なし。アルバムバージョンという当初の発表は何処へ行ったのやら

  • 04.ため息クローバー

タイトルがaikoっぽいとか思ったのは秘密だ
高瀬節その2。
切なげなメロと歌詞に高瀬さんのアレンジが巧妙にきいていて聴きやすくなってます。
春の歌かと思ったら初秋の歌だったのは驚き。

  • 05.Meconopsis

ヒマラヤの青いケシのことらしいです。
待ち続ける悲しい恋の歌。「落ちては芽吹く 悲しみを花に変えて 待ち続ける」って歌詞は上手いと思いました。
「落ちては芽吹く」の落ちるものは種=涙? 涙を流さずに笑顔のまま待っているってことでしょうか?
ケシは明るい色の花を咲かせるらしいんですが、それすらもこの歌詞だと物悲しく感じてしまいます。
結局笑顔のまいつまでも待ってるってことになりますから。
あと、アレンジ:I'veになってますが、以前何処かのインタビューで「KOTOKOMacとか使って斬新なアレンジを
したデモを持ってくるのがI'veにいい刺激になってる」というようなことを高瀬さんが語ってましたが、この曲もそうやって、アレンジにKOTOKOの手が入ってる、それをI'veで弄ったからアレンジ:I'veという表記にした、とは考えすぎでしょうか。

  • 06.ささくれ

すがりつくような恋の歌。「私を捨てないで」と語る詞と悲しげなメロにC,G mixさんのアレンジが入ってこれまた軽く聴けるアレンジに仕上がってます。中身は暗いのにねえ。
「どうか捨てたりしないでって 笑ってる」というサビの一節があるのですが、これを聴いて思い浮かんだのが愛玩犬。捨てられないように精一杯の笑顔を廻りに振りまくことが仕事のアレ。仮にそうだとしたらあまりにも悲しい笑いだと思ってしまうのですが。
すべては最後の「小さなささくれ 痛くて泣いていた」に収束されると思いますが。
結局”彼女”は捨てられてしまったのかもしれませんね。すがりつく言葉も空しく。

TOMOYUKI×TAKESHIキター
(多分生の)アコギがリズムを刻んでいいアクセントを出してます。
過去を振り返る別れの歌。『Meconopsis』『ささくれ』が捨てられた、というニュアンスならばこちらは未来のための別れ、ということでしょうか?
少なくとも捨てられた別れ・・・じゃないですよね?>作詞者さん

シングルから変更なし。

アコギ中心のアレンジ第2弾。
”君”が好きだった街に靡く風は過去と同じもの? それとも違うもの?

ただ、正直表題曲とするには弱いような・・・

  • 10.421 -a will-

Gratitudeの続編といわれている曲。誰かが一番KOTOKOらしい曲だと言っていたが、それに賛成。
明るいアレンジにTAKESHI君のギターがいい味出してます。
旅立ちから1年経った今、あの頃の”私”を思い出して、これから先も羽ばたき続ける。
Wing my Wayとセットで聴いたりするといいかもしれません。

この曲で号泣したというのは秘密

  • 11.Free Angels

I'veにしては珍しい3拍子。幻影の流れを汲んでいると思われ。
アレンジがSORMAだからといえばそれまでですが。(厳密にはFree AngelsはSORMA No.1嶋田陽一、幻影はSORMAⅢ)
「神様」=運命と取ればいいのでしょうか?辛い運命も、次に自由に羽ばたけるための翼だけは取らないで、と解釈していますが。
最後の「傷つきながら飛ぶのも ちょっと悪くないさ」がやはりこの曲のキモかと。

  • 12.β -粘土の惑星-

去年の夏のツアーパンフ限定曲の再録。
まあこういう風に収録されるとは思ってましたけどね>ライブツアー限定曲
ラジオかなんかで「この曲は辛いことも悲しいこともあるけど僕らはこの惑星(ほし)で生きていくんだ」的なことを歌っている、と言っていたのを思い出した。

  • 13.赤い玉、青い玉

どう考えても太陽と地球の比喩と思う。
この2つが「流れ流れ行く」ことで時間は進んで「あの日は帰らな」くなるわけで。
結局”僕”は死んでしまったんでしょうか。「動かなくなった僕の手を取って」という一節からそう感じ取れるんですが。だとすると死んでしまった”僕”が残された”君”に送るメッセージの歌となるんですが・・・。


総括
今回は(も?)悲しさ、切なさ、そういうものを前面に押し出した詞が多かった気がします。
ただ、『羽』の頃と違ってアレンジで結構聞きやすくしてあり、アルバム全体で物凄く高い完成度となっています。かなりKOTOKOとI'veの面々と打ち合わせして「KOTOKOの2nd」としてアレンジされたのでしょう。
そういう意味ではアレンジの力は偉大ですね。
曲も詞も悪いと言っているわけじゃなくて、ただ、もっと明るい曲/メロも作っていけたらもっともっと面白くなると思うんですが。
いっそのこと島みや先生に1曲くらい提供してもらうとか。そういう実験的なことももっともっとやっていいと思う。
2ndでこんな完成度だとこれからが心配です。3rd出すならこれ以上のクオリティが求められるわけですから。
なんにせよ、これからも頑張ってもらいたいと思います。